「6ヶ月経過」シリーズで子どものことも書こうと思っていたが、気が付いたら渡豪して7ヶ月半になってしまったので、「6ヶ月」のタイトルで書くことはやめて普通に書く。
子育てに関する実感
メルボルンでしばらく生活してみて、日本と比ベて良いと思うところ、嫌だと思うところはそれぞれ色々あって、それは子育てに関しても同様。
が、トータルで考えるとメルボルンは子育てに向いていると思う。
一番の理由は、社会全体が子供に対して非常に寛容であること。
街中を歩いていても、スーパーや量販店に行っても、あるいはレストランやカフェでも、子供に対して非常にフレンドリーで、多少の粗相を迷惑に感じている様子はほとんどない。
(二人乗りのベビーカーがバス乗車拒否がどうとか、子どもがうるさいから公園閉鎖とかいう日本のニュースを目にしたが、こちらでではそんなことはまず起こらないだろう。)
そして子供たちもそれに合わせてかなり自由に育てられている。買い物カートに品物と一緒に乗っていても、購入前のおもちゃで遊び始めても、まあそんなもんかなという感じ。
幼稚園には光る靴を履いていってもいいし、自分のおもちゃを持っていってもいいらしい。
日本だったらこんなの絶対許されないだろうなあと思いつつ、2人の行動の制御に苦労している身としては非常に助かっている。
とはいえ、これは「自由」=「ゆるい」ということでは必ずしもなく(実際ゆるいとは思うが)、親や教師が子供の行動を過度に制限するよりも彼らの自主性に委ねることを良しとする価値観が根底にあるようだ。むしろ「人に迷惑をかけないように」という日本人的感覚を働かせすぎると過干渉で良くないと思われることもあるみたい。(というか実際何度か「なんでそんなことするの?」"Just let them go."的なことを言われた。)
幼稚園や小学校の説明を聞いていても、自己肯定感や自律性、対人コミュニケーション能力(皆と同じことをするというよりは、集団の中で自己を表現するというイメージ)を重視しているようで、日本の幼稚園教育とは随分異なるように思う。日本の幼稚園での運動会やお遊戯会で「娘が統率の取れた集団行動をしている!!」と感動したのが遠い昔に感じられる。
そのあたり、親としてどう振舞うべきなのかはまだちょっと掴みきれていない。
もちろん日本の方が恵まれていた...と思うことも多々あって、例えば幼稚園の時間の短さや保育園(チャイルドケア)の高すぎる費用はもう少し改善されるとありがたいし、日本帰国後のことを考えるとカリキュラムの遅れは心配だし集団行動の習得にも不安はある。まあその辺はなるようにしかならないので仕方がない。
あと、留学を終えた人と話す機会があったが、他の日本人と比べて子供の行動がすごく雑に感じる見える、これはオーストラリアでの経験が影響している気がすると言っていた。どうなることやら。
娘の様子
娘は4歳で今は月曜日火曜日が4歳キンダー、土曜日に日本語補習校(土曜校)の幼稚園年中のプログラムに在籍中。
4歳キンダーは12月で終わり、スクールホリデー明けの来年1月末からは現地のprimary schoolに入学予定。prep=小学0年生。あっという間だ。
最近はtransition sessionという、顔合わせ&慣らし通学みたいなのがあって、月に2回ほどのペースで通学予定の小学校に足を運んでいた。
英語に関しては、確かに親よりは遥かに早いスピードで成長しているが、予想していた程ではなかった。週2のキンダーだけでは「英語にもっていかれる」現象は起こらないようだ。
本人も日本語の環境の方がやりやすいようで、土曜校に行っている時の方が明らかにイキイキしている。最近も「英語の幼稚園は行きたくない、、、」と漏らしている。キンダー前には指しゃぶりをしたり、と少し退行?も見られる。行ったら行ったで楽しんで帰ってくるようだが。
確かに「子供の適応力、恐るべし」は本当で、英語が不自由でも普通に友達を作り、Blueyにハマり、少しずつオージー色に染まりつつある。
ただ同時に、子供も大人と同じように新しい環境で色んな葛藤を抱え、自分の中で折り合いをつけ、乗り越えているんだ、という当たり前のことに気付いた。
「まあ英語の学校に適当にぶち込んどけばなんとかなるっしょ」とか軽く考えていたことを少し反省した。まあ実際なんとかなっているんだが。
土曜校の運動会・蚤の市
娘のことで大きなことと言えば、最近土曜校で運動会と蚤の市があった。
運動会は小学校の体育館で、幼稚園年中全員(40名ぐらい)が集まって行われた。
子どもの競技はかけっこ、玉入れ、障害物競走、ダンス、綱引きなど。日本の運動会が見事に再現されていて、懐かしい気持ちになった。さらに、親が参加する綱引きや玉入れ、スプーンリレーがあり、童心にかえって楽しむことができた。いかついオージーパパたちが日本風運動会に参加している姿が印象的だった。
翌週の蚤の市は大混雑。
たこ焼き、わたあめ、たい焼き、ホットドッグ、ヨーヨー釣りなどのゲームもあって子供たちは楽しそうにしていた。
ていうかこんなに日本人いたんだ。話には少し聞いてたけど、実際集まると想像以上の規模。
同じクラスの子の親と話す機会があったが、夫婦ともに妻と同じ会社で働いていたことがわかってビックリした。
運動会と蚤の市で久しぶりにザ・日本の雰囲気が堪能できてよかった。と同時に「海外に住んでいるんだなあ」と改めて実感した。
息子の様子
息子はまだ2歳でやっと言葉が増えてきたところ。日本にいた時とあまり変わらずマイペースで生きている(イヤイヤ期で大変)。特に幼稚園や保育園に通っているわけではないし、ストレスをためている様子はない。
公園や娘の幼稚園の送迎、テレビなので英語に触れる機会があり、ちょいちょい英単語を発している。
最近、娘のキンダーの送迎時に出会ったオージーパパに"See you, mate." (メイトではなくマイトに近い発音)と話しかけていたらしい。
あと面白いなと思ったのは、日本人っぽい外見の人には日本語で話しかけ、そうでない人にはハローと英語で話しかけていること。何か基準があって使い分けているようだ。
まとめ
まとめると
- 社会全体が子供に優しくて親にはありがたい環境
- 大人より適応力が高いとはいえ、幼稚園や学校に通う年齢になると多少なりともストレスを感じていそう
- 2歳の息子はさすがにそんな様子なし
また定期的に子供の成長の様子を書こうと思う。