集中治療医のStudy Melbourne

麻酔科系集中治療医が家族4人でオーストラリア・メルボルンへ博士課程留学!初めての海外研究生活、メルボルンライフの模様をお送りします!

渡豪3ヶ月、雑感

先週はこちらに来て初めて体調を崩し、水曜日午前で早退、木曜日は1日休んだ。

 

腹痛と熱っぽさ、倦怠感。(食あたり?)

 

水曜日にたくさん寝てだいぶ良くなったが木曜日も休みをもらった。

 

木曜日は目覚めて布団から出ないままボスに連絡してまた寝た。

まだ倦怠感が少し残っていたというのもあったが、それ以上に動く気力が全く湧かなかったから。どうやらここ数ヶ月の緊張の糸が切れたのか、心と体のスイッチが完全にオフになってしまったらしい。

 

その様子を見兼ねた妻が散歩に連れ出してくれて、午前中に家族で散歩に出かけた。

 

晴れて暖かくて、川沿いの道が気持ちよくて最高だった。

寒い日が続いていたけど、ここ最近晴れて暖かい日が増えてきた気がする。早く春にならないかなぁ。

 

心身ともにリフレッシュできて、午後にもう一眠りして、すっかり回復。次の日からまた頑張ろうと思えた。

 

金曜日は元気に職場に行ったものの、日本での安倍元首相の事件を知り、心が落ち着かなかった。安倍さんに特別に思い入れがあるというわけではないが、受けた衝撃はかなり大きかった。こちらの人(留学生含む)にもかなり衝撃的なニュースだったようで、色んな人に声をかけられた。こんな事件が現代の日本で起きるなんて本当に信じられない。

 

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そんなこんなで今日でオーストラリアに渡ってちょうど3ヶ月が経った。

良いと思ったこと、上手くいっていないことをまとめてみる。

良かった点①:今のところ人間関係のストレスなし

ラボメンバーや大学関連の知り合い、こちらで出会った日本人の方々など、出会う人々皆良い人たちでありがたい。

 

特に仕事に関しては、職場での人間関係が一番のストレスになることがしばしばあると思う(嫌な上司、合わない同僚など)が、今のところは全く問題なし。

 

日本と比べ皆心に余裕があるように見えるのでそれが影響しているのか、たまたま入ったラボがいい感じなのか、単にまだ細かいところに気がついていないだけなのか?その辺りはまだ分からない。

良かった点②:子供の適応、子育ての環境

詳しくは次回書こうと思っているが、心配していた子供の適応は全く問題なさそうで安心している。むしろ想像以上の適応能力の高さに感心し、「子供ってすごい、大人にも少し分けてほしい...」と妻とよく話している。

 

子育ての環境としても、自然の多さ・公園の充実ぶり、子供への寛容さなどは大変気に入っている。子育て環境を理由に移住してくる人がいるというのにも納得がいく。

 

ただ、日本語や日本のカリキュラム(特に算数)のキャッチアップが今後大変になってきそうというのと、習い事をまだ何も始められていないので、その辺りにも手をつけたいところ。

良かった点③:コロナに支配されない生活

ほぼマスクなし生活をエンジョイ中。人と会ったり、出かけたりが自由にできてとても嬉しい。

 

日本とオーストラリアではマインドセットが違うんだなとしばしば感じる。どちらが良い悪いという話ではないが、少なくとも現状は日本よりこちらの方が先んじてノーマルな生活に戻りつつあるように感じられ、その恩恵を享受しているところ。

 

来年あたり日本に一時帰国する時には是非元同僚や友人たちと酒を飲み交わしたい。(留学前にはできなかった。)

良かった点④:治安・差別など

今のところ治安面で不安を感じることは一切なし。

むしろ意外と夜遅くに女性が1人で歩いていたり、皆荷物を置いてその場を離れたり、案外大丈夫なのかと驚く場面が多い。

 

今後も用心はするが過度に心配する必要はなさそうで安心した。

 

また、今のところはあからさまなアジア人差別に合い嫌な思いをする場面はない。ただこれも気づいていないだけで細かいことは色々あるのかもしれない。

良かった点⑤:生活基盤が安定

生活のセットアップはなかなか大変だったが、2ヶ月半ほどでほぼ完了。

 

子連れだったこともあって、かなりヒィヒィ言ってたのだが、

最近になって他の日本人の苦労話を聞く機会が何回かあって、自分達はむしろ順調な方だったんだと知った。

良かった点:その他

今のところ病院の世話になるような体調不良や怪我はなく過ごせているし、食事についても全く問題なし。果物や野菜も美味しくて嬉しい。(ラーメンや寿司は恋しいが。)

 

上手くいっていない点①:自己肯定感は大幅に低下した

一番大きいのはこれ。

 

学生に戻り社会貢献度は下がるし、言語・環境の違いから自己実現はできず、自分の存在価値があまり感じられない日々が続く。

 

留学前にはあまり想定していなかっただけにこれはなかなか辛い。海外大学院生活が大変と言われる意味がわかった気がする。

 

みんなそんなもんかと思い、「海外留学 自己肯定感」とググってみると、上位に出てくるのは海外留学を通して自己肯定感が増したというものばかり。どうやら海外の人は皆自己肯定感が高く、そのような人たちに影響されて留学を終える頃には自分を好きになれるらしい。

 

これに関してはしばらく辛抱して、どこかで上向くのを待つしかないかなと思っている。

上手くいっていない点②:冬

日本は暑い日が続いているようだがこちらは冬。寒い。聞いていた以上に寒い。(今年の冬は異例の寒さとのことだが。)そして雨が多い。

 

ここ最近でようやく晴れて暖かい日が増えてきたが6月は最悪だった。

 

特に子供を外に連れ出そうにも行ける場所が限られていて結構困った。(果敢に公園に繰り出すも寒すぎたり雨に降られて退散したことが何回かあった。)

 

子供たちを相手に冬をどのようにやり過ごすかについては改善の余地あり。このままでは来年の冬は乗り切れない気がする。

 

暖かくなったら色んなところに遠出したい。せっかくのオーストラリア生活、飽きるぐらい外出しないともったいない。

上手くいっていない点③:生活費の高さ

聞いてた通り物価はかなり高い。家賃などの固定費はもちろん、肉類(鶏肉以外)、葉物の野菜、駐車場代など。

 

さらにここ最近の円安傾向や原油高は不安要素。(最近のガソリンの高さは信じられない。)

 

とはいえ、贅沢をしない現状の暮らしなら破産するほどの収支にはならなそうと分かった点は安心した。

まとめ

こんな感じで、新しい環境への適応や生活のセットアップに関しては、もちろん色々ストレスは感じていて(特に大人2人)細かい不平不満を挙げると無限に出てくるが笑、まあ全体的には悪くないかなと感じている。

 

一方で、学生生活の苦しさであったり、旅行する(一番良い季節に来てある程度散財できる)のと暮らすのは全然違うということを身をもって体感しているところ。

(当たり前のことを今さら何言ってんだという感じだが。)


何よりも低下した自己肯定感をもう少し底上げできると嬉しい。

まあ、厳しい環境に身を置いて、日本では得難い経験をしているのは確かなので、しばらく耐える時期が続くのは問題ない。けど4年も続くと流石に心が参りそうだなぁと思っている。

 

次回は渡豪してからの子供の様子を書こうと思う。

 

家が西向きで晴れた日は夕日が綺麗に見える