集中治療医のStudy Melbourne

麻酔科系集中治療医が家族4人でオーストラリア・メルボルンへ博士課程留学!初めての海外研究生活、メルボルンライフの模様をお送りします!

オーストラリアで胃カメラを受けた話

ちょっと前の記事で体調不良のことを書いた。

taku-fcb.hatenablog.com

実は数ヶ月前から喉の違和感、食道の痛みなどがあって、逆流性食道炎かなと思って市販の薬を飲んだり、GPに相談したりもしたが良くならず。

 

結局、胃カメラを薦められて先日受けてきた。なかなか貴重な体験だったので今回はその話を書く。

予約〜前日までの流れ

GPから胃カメラができる病院の紙を渡され、自分で電話して予約を取るように言われた(ちょっとハードル高)。

 

電話をしてみると、翌週から週2日ぐらいのペースで空きがある様子だったが、実験のスケジュールなども考慮して3週間後ぐらいに予約した。

 

しばらくしてメールで病院の場所や処置を受けるにあたっての注意事項などが送られてきた。

  • 場所はシティにほど近い総合病院(日帰りの入院という扱いのようだった)
  • 入院の具体的な時間は前日にSMSで連絡
  • 一部費用は先払い、その他は当日払い(後述)
  • 入院前までに病院のホームページから事前に既往歴や内服、緊急連絡先などを入力する
  • 麻酔を受けるので帰宅の際は付き添いの人が必要。術後は、運転はもちろん単身で公共交通機関を使ったりしてもいけない
  • 食事は前日夜まで

大体そんな内容だった。

予告通り前日にSMSで連絡がきて、10時に来院するよう指示があった。早めでよかった。

当日

一人でトラムに乗って時間通りに病院へ。受付を済ませてその場で入院費用を支払い。

 

個室の待機部屋に案内されて10分ほど待機した。

看護師、麻酔科医、そして術者がやってきて問診を受ける。同意書にもサインした気がする。

最後にオペナースらしき人が来てもう一度問診。細かい説明はあんまりなくて流れ作業のような感じ。

 

途中でバスローブみたいな術衣に着替えて、あとは自分の順番が来るのを20−30分待っていた。流石に少し緊張する。

 

いよいよ自分の順番が来て歩いて処置室へ。

 

ベッドに横になり、麻酔科医が慣れた手つきで右肘に点滴を取る。

 

左向きになるように言われ、「はい、では薬入れますね」と言われてプロポフォール(白い麻酔薬)を注射された。5秒ぐらいで意識消失。

 



 

 

 

 

 

で、気がついたら胃カメラは終わっていて、回復室で寝ていた。

おー、なんて快適なんだ!

 

 

 

体を起こして周りを見ていたらナースが気づいて「ice poleいる?」と声をかけてくれた。「あいすぽーる?何それ?おでこに当てる冷たいやつ?」と思ったけど適当にYesって答えたらアイスキャンディーが出てきた。(正確にはicy poleかもしれない。詳細不明。)

 

続いて胃カメラをした医師がやってきて「特に異常はなかったよ、生検した結果は後日電話で連絡するから」と言われた。よかった。

 

その後体についていたモニターを外してベッドごと移動。そこで軽食(サンドイッチとビスケット)とコーヒーが出された。予想外の手厚いもてなし。胃カメラ直後に食べるのもどうなの?と思ったけど前日夜から絶食だったのでサラリと完食。

 

食べ終わる頃には帰宅許可が出て、迎えの妻と息子も病院に到着していた。着替えてお礼を言って無事終了。

 

1週間ほど経って電話がかかってきて、生検の結果も目立った異常はなしとのことだった。

初めての麻酔

今まで1000件以上麻酔をかけてきたけど、自分に取っては人生初めての麻酔だった。

 

麻酔で意識を失う瞬間ってどんなだろうと思っていたけど、視界がぼやけてそのままあちらの世界へ、、、という感じで、まさにドラマの映像そのままだった。

 

 

そして麻酔で使うプロポフォール、気持ち良いって聞いてたけど、、、、、実際、かなり気持ちよかった。

オーストラリアと日本との違い

今回は胃カメラを行う医師(消化器内科医)に加えて麻酔科医が専属でついていた。処置室の設備もちゃんとした全身麻酔が行えるほどしっかりしたものだった。

話を聞く限りこれがオーストラリアの標準的なスタイル。

人と設備に結構リソースを割いているので、深めの鎮静で「気づいたら終わってた」が可能なのだと思う。

 

一方、日本では「胃カメラ苦しかったよ」という経験談をよく耳にする。

日本で胃カメラの処置に麻酔科医がつくことは極めて稀で、鎮静薬(麻酔薬)は胃カメラを行う医師の指示で投与される。なので過鎮静で呼吸が止まるなどの事故が起こりにくいよう麻酔の深さは必然的に浅くなる。

 

これだけ聞くと日本の胃カメラが最悪みたいに感じるかもしれないが、もちろん日本のやり方には時間やコスト的な面でメリットがあって、その分気軽に胃カメラを受けられるのが良いところだと思う。

費用

で気になる費用。

  1.  術者への費用 $600 うち保険カバー $350
  2.  麻酔科医への費用 $350 うち保険カバー $193
  3.  日帰り入院費用 $845 うち保険カバー?
  4.  生検などの費用 $156 うち保険カバー?

合計 $1951

 

2,000ドル!高っ!話には聞いていたけどそれでも高い。

一旦全額支払いして後日保険会社に請求です。

ちなみに①②が前払い、③が当日払い、④が後日郵送で請求がきてネットで支払いのパターン。

 

ネットの体験談とか読んで、ほぼ全額保険でカバーされるかと思っていたら①②の時点で早速そんなことなくてガッカリ。困りますねぇ...。

その後、

結局大きな病気はなさそうなのはよかった。

 

でも他に治療できそうな病気も何もなかった。それはそれで困った。この不快な症状と付き合っていくしかないということなのだ。

 

胃カメラ後3週間ほど経つが、症状は良くなったりまた元に戻ったりを繰り返している。

 

やっぱり根本原因はストレスなんだろうか?なんて思ったりするけど確かめようがない。

3年後PhDを終えるか、もう少し先に日本に本帰国でもした時に、綺麗さっぱり症状がなくなったらそんな仮説は証明できるかもしれない。(半分冗談、半分本気です。)

 

ということで胃カメラの話、おしまい。

 

記事のまとめは、

麻酔(プロポフォール)、サイコー!

最近のお供(市販の胃酸を抑える薬)。飲む歯磨き粉的な。PPIと併用です。