今回は年明けからの研究の話。
今年の仕事初めは1/2。クリスマス休暇を延長する人が多い中、しっかりカレンダー通りにスタートした。
1週目は事務手続きや少しライティングをして、2週目から実験を開始。
クリスマス期間にリフレッシュできたし、皆の気が抜けている1月に実験をバンバン進めて、ロケットスタートを切るつもりで意気揚々と実験を始めた。
…が、完全に見通しが甘かった。
新年1発目の実験は全くうまくいかずデータが取れず。
2発目の実験は測定器具が上手く動かず私の実験から別の実験にプロトコル切り替えになった。
いちいち一喜一憂することでもないと頭では分かっているのだが、出鼻をくじかれた形でがっかりした。
が、実験とは本来そういうもので、予定通りに進むと期待する方が間違いなのだ。少し実験から離れていたからすっかり忘れていた。
このプロジェクトは私の博士論文の後半を構成する大事なもの。博士課程のスケジュール的に年末までにメインの実験を終わらせる必要があるのだが、どうも雲行きが怪しい。
新規プロジェクトの始動
1月後半はラボも本格的に動き出して、もう1つの新規プロジェクトが始動。
これは私を含む複数のラボメンバーのshared project。ただ、去年で一区切りついた私のプロジェクト(博士論文の前半)が元になっているので、プロトコルなどを熟知している私が中心的に関わっている。
このプロジェクトが難しいのは、外部の協力者によって日程が決まるので他の実験に関係なく実験がねじ込まれてくること。
うまくタスクの分散ができればいいのだが、私はどうもそういうのが苦手なようで一人で抱え込みがち。仕事をしてくれない同僚に密かに腹を立てたりして、開始直後にしてかなりストレスを溜めている。
ちなににこれ自体は博士論文には含まない予定なので、あくまで自分のプロジェクトを終えることを最優先にしながら、このプロジェクトにもコミットしなければいけない。これが簡単ではなさそうで、どうしたものかと頭を抱えているのが現状である。
執筆活動もイマイチ
去年からやっている論文執筆も思うように進んでいない。去年の8月頃は「年内にサブミットを目指す」とか言っていたのに、遅れに遅れて、もはやいつになったら投稿できるのやら、という感じ。
去年までに済ませていたIntro, Methodsに加えてResultsを1月中に書いて送り、指導教官からのフィードバックをもらって直して、 さらに他の共著者の2人に送ったところ、そのうち1人から
There is a very long way to go before this is of a publishable standard.
と手厳しいコメントをもらい、原稿が真っ赤になって返ってきた。
なんというか…心の準備をしていても、誰もが経験することだと分かっていても、ありがたいことだと分かっていても、辛辣なフィードバックにはダメージを負わされる。
ものすごい時間とエネルギーを割いて実験して、大量のデータを時間をかけて解析して、やっと執筆した原稿にタフなフィードバックが入る。
元気な時なら「これぞPhDの醍醐味!」とか言えそうだが、今はネガティブな思考に囚われている。「自分で選んだとはいえ、この茨の道に本当にそれに見合う価値があるのだろうか?」などと要らぬ疑問が頭の中を占拠し、私から考える力とモチベーションを奪っていく...。
実験がうまくいかず執筆も思うように進まない、流れが悪すぎる2024年のスタート。
忍耐力が試される今日この頃である。