(今日は半分独り言みたいな内容なので、「である」調で書く。)
いよいよ、オーストラリアへ出発だ。
この文章は出発の前夜に書いている。
留学を目指し始めた時から、自分が留学して海外で生活している姿は全く想像がつかなかったので、替わりに出発前夜のことを想像するようにしていた。
準備が終わり、空港近くのホテルで子供たちの寝顔を見ながらのんびりビールを飲む。
これまでの様々な出来事をゆっくりと思い出しながら感傷的な気分になりつつ、新生活への期待に胸を膨らませる。
...しかし現実は全く違った。
今はまだ自宅にいるし、子供はそろそろ寝静まったけど準備はまだ終わらない。
感傷的になる心の余裕はなく、荷造り作業のせいで手荒れがさらにひどくなり痛いとか、大量の荷物と幼子2名を連れて無事目的地に辿り着けるのかとか、そんな目の前のことで頭がいっぱいである。
期待に胸を膨らませることも特になく、期待5不安95でむしろ不安で押し潰されそうである。
(と言いつつ、まあ悪いことはそんなにたくさんは起こらないので、あまり考えすぎないようにしている。)
振り返ってみると、留学を目指した理由は色々あって、
ポシティブなもので言えば、研究の世界を経験してみたい、海外でチャレンジしてみたい、医学に貢献したい、といったもの。
ネガティブなもので言えば、臨床に少し疲れてしまったとか、職場での悩みとか。
そんな中、一つ自分の中の大事な原動力として、長年抱えてきた「不全感」がある。
自分が最も輝いていたのはいつか?と聞かれたら、間違いなく自分は「中高時代」と答える。
あの頃は勉強と部活(初戦進学校レベルだけど)を両立できて、努力して自分を追い込むことを通して充実感を得られていたように思う。
で、その後はずーっとその時の貯金で生きている感じ。
以前ほど頑張りきれない自分、受験戦争のレールがなくなって目標を見失った自分と嫌というほど向き合うことになり、
医師になって、環境や周囲の人にとても恵まれたおかげでそれなりに幸せにやってはこれたけど、
自分よりモチベーションや能力の高い人はたくさんいるし、なりたかったはずの職業なのに全く向いてないと思うことも結構あった。
今回の留学は、そんな若い頃の貯金・惰性で生きている自分を1回リセットして、「不全感」を克服する良い機会かもしれないと密かに自分に期待している。
あるいは、全然変わらなくて、「あ、これが自分の能力なのか」と失望するかもしれないけど。
新しい環境である程度自分を追い込んで、まずは博士課程修了、そしてなるべく多くの研究成果を世に送り出せるように頑張りたい。
とはいえ、無理をするとコケそうな気がするので(そもそもストレス耐性弱めなので)、健康第一、疲れたら休むでやっていこう。
あと、もちろん、家族を大切に。
病気や事故がなく、無事に過ごせますように。
行ってきます!!