メルボルンに来て1ヶ月が経ちましたが、先日ようやく新しい家が決まりました!
オーストラリアで家を借りるのは大変
オーストラリア生活について情報収集をしていると、「家を借りる難しさ」に言及しているものによく出会います。
要因は色々あると思いますが、
- 日本と違い貸し手優位の構図であること
- そもそも家賃が高いこと
- 日本から移住する場合には現地での信用がないこと(学生なら尚更)
が挙げられます。
家を借りるまでの流れ
まず、賃貸物件の契約までの流れは以下になります。
①気になる物件を見つける
まずは条件に合う物件を探します。Real EstateやDomainが便利なサイトです。
②内覧(インスペクション)に行く
良さげな物件を見つけたら物件ページからインスペクション希望のメッセージを送り、予約を取り、指定された日時に物件を見に行きます。
日本のように個人に担当者がついて複数物件を案内してくれるわけではなく、物件毎に日時が設定され内覧希望者が集まる形式です。人気のある物件のインスペクションには多くの人が集まります。
③アプライする
その物件が気に入れば、書類を用意してアプライします。オンラインのものが多かったです。書類の準備が結構面倒ですが、一度集めてしまえば使い回しができるので意外と楽です。
⑤管理会社・オーナーの審査を受ける
提出した書類を元に、管理会社・オーナーの審査を受けます。具体的なプロセスは知りませんが、複数の申し込みの中から管理会社が選定し、オーナーに提示して承諾を得る、という形が基本のようです。
⑤契約書にサイン、ボンドや初回家賃を払う
審査に通過すると連絡(オファー)が来て、契約に至ります。他の物件が良ければこの段階で断ることもできます。
契約時には契約書にサインして(私は全てオンラインでした)、日本でいう敷金みたいなお金(ボンド)を払って無事契約完了です。
何より問題になるのは④です。日本人留学生の多くは、オーストラリアで信用も収入もない外国人学生の立場です。ライバル達に打ち勝って審査を通過することが難しいことは想像に難くないでしょう...泣
やっぱり大変だった
さて、そろそろ自分の話に移ります。
私が無事家を借りるに至るまでにインスペクション16件し、うち5件にアプライし、審査通過は3件でした。
今振り返ると「順調じゃん!結構審査通ってるじゃん!」と思えますが、当時は精神的にかなり追い詰められました。
オーストラリアで家探し、モウシタクナイヨ...
以下、私たちが物件選びで意識したポイントを挙げてみます。
ポイント①: 職場(大学)からの近さ
毎日の通勤を考えるとなるべく近くに住みたいところ。
「実験で忙しい日もあるから住むなら大学の近くがいいよ」と事あるごとにボスに言われていて、これはもはやアドバイスではなく半分命令なのではないかと思っていたこともあって、最初は大学の徒歩〜自転車で15分圏内で探し始めました。
ここでかなりの件数を回ったもののやはり条件を満たす物件に出会えず断念。
実はこの間2件審査を通過したのですが、1つはエアコンなしの家、もう1つは4人家族にはどう考えても狭すぎる家だったので断りました。
だったら最初からアプライするなよ!と言われそうですが、まさにその通りで、いくら家探しが大変でも「住みたくない家に申し込むのは意味がない」と学んだのでした。
で、結局大学の近くはやめて自転車30分程度まで範囲を広げて探し、最終的に今回の物件に辿り着きました。
ポイント②:家の設備
日本にいた頃に比べて外食も減り、家にいる時間も長くなりそうなので、なるべく快適な家に住みたいなあと思っていました。
しかし物件の検索やインスペクションを通して、「日本とは居住スタイルが大きく違うんだ」という当たり前の事実に向き合うことになります。「ああ海外に来たんだなぁ」としみじみ感じたことの1つです。(これについてはまた別に記事にしたいと思います。)
で、最初は多数の項目を挙げて、「なんでここに玄関作ったん?」「この謎スペースなんだし」とかブツブツ呟きながら物件を物色してたわけですが、こりゃ無理だと気付き、最終的に妥協に妥協を重ねました。「豪(郷)に入っては豪に従え」なのです。
最終的に私たちが外せないと考えたのは、
- キッチンが広い(自炊が快適にできるように)
- 清潔感がある
- 2階以上ならエレベータがある
- 子供2人と長時間缶詰になっても発狂しないぐらいの広さがある
でした。
物件の内部の細かいところはインスペクション時にチェックがとても大事です。ネットの物件情報、日本に比べるとだいぶ少ないです。インスペクションは時間が短いので、予めチェック項目を決めておくと良いという人もいますね。
ポイント③:周辺環境
スーパーが近い、公園が近い、治安が問題ない、交通アクセスが良いなどなど、挙げたらキリがないのですが、ネットでなんとなく情報集めてみたり、知り合いの日本人や現地の人に聞いてみたり、インスペクションついでに周囲を散策したりしました。
目の前の道の交通量が多すぎる、最寄りのトラムの乗降場があまりに狭いなど、子供の安全が確保できないという理由でやめた物件もあります。(あとは物件全体がハトだらけになってる物件(通称ハトハウス)も。)
治安については特に気になる方も多いと思いますが、これは人によって随分持つ印象が違うようでした。住めば都と言いますし、メルボルン自体がそこまで治安の悪い場所でもないので、あまり気にしすぎても仕方がないというのが個人的な考えです。
昼と夜で様子が違う地域もあるらしく、わざわざ夜にその地域に足を運んで確かめる人もいるようですが私たちはそこまではしませんでした。
ポイント④:子供の小学校
オーストラリアの公立小学校は学区制。さらに、学校の良し悪しが物件の家賃に多大な影響を与えるようです。
無理のない範囲でなるべく良い教育を受けさせたいというのもあり、こちらは手を抜かずに調べることにしました。
ちなみにメルボルンには日本人学校やバイリンガル学校(第二言語が日本語の学校、メルボルン圏内は2箇所)がありますが、大学から遠すぎるので候補外でした。(代わりに週末の日本の補修校には通わせるつもり。)
候補地で良さそうな物件を見つけたら学区を確認。
そして小学校の情報を調べます。
こちらは色んな情報が載っていて面白いです。英語を第一言語としない人が極端に少ないところ、親の社会的・経済的地位が極端に低い分布になっている学校は避ける作戦に。
ついでに民間会社?のランキングもチェック。
ランキングがそこまで信用に足るとは思えないので、300〜400校ぐらいのリストにない学校は避けることにして、それ以上の細かいことは気にしない方針。
これについては子供が学校に行き始めたわけではないし、教育事情も詳しいわけではないので正解がわかりません。
ただ、ちょっとやりすぎたかも…と思っています。笑
少なくとも日本にいたら小学校がどこかなんて全く気にしていませんでしたし、こちらでは引越しや転校はよくあることと聞きました。
ただ、将来どこの小学校に通うことになるかぐらいはチェックしておくとよいかもしれませんね。
契約した家に出会う
ということで職場近くで物件探しをするも不発で、徐々に距離を離して、今の物件に出会いました。
インスペクション時は、同じ建物の複数物件を同時に見れることもあってか大混雑。
しかしもちろん諦めずにアプライ。同時に管理会社に「めっちゃ住みたい!お願い!俺らにOKくれー!」的なメールを送りました。
どうせまた審査落ちるかなと思っていたところ、なんと合格!やったー!
職場から自転車で25−30分、トラム35分(乗換あり)、inner suburbにあるアパートの1室で2ベッドルーム、地下駐車場1台。
スーパー・ショッピングセンター、幼稚園小学校徒歩圏内、公園も近くて、その点はすごく気に入っています。
家がやや狭いのと、間取りが変で子供と暮らしていくのにいささか不安があります(キッチン侵入し放題で邪魔&心配)が、まあなんとかなるでしょう!
懇願メールが効いたのか、実は不人気物件だったのか分かりません。複数件空きが出てたから実はヤバい物件なのかもしれないけど、そんなの知ったこっちゃない!物件検索サイト&アプリは(心と時間を散々蝕まれたので笑)物件決定後に即削除。なので実際のところ他の部屋がどうなったは分かりません。
これから家探しをする人へ
家探しを真面目にしていた期間は約2週間半ぐらいでしたが、希望に合う物件があまりなく、ようやく良い物件に出会っても審査に落とされ、いつまでも家が決まらないあの辛さ、できればもう経験したくないですね...。
しかし、これから家探しする人に何より言いたいことは
最終的に家が決まらない人はいない
ということ。皆さん苦労しているとはいえ、最終的に住む家にはたどり着いているのです。
不安に思っている人、今まさに苦労している人、
大丈夫です、あと少しで必ずいい家に出会えます。
当事者になったらそんな心の余裕、全くないんですけどね。
最後に
せっかく広いオーストラリアに来たんだから広くて庭付きの一軒家かタウンハウスに住みたーい!と思っていましたが、現実はそんなに甘くありませんでした...。
家賃高いよ!変な家多すぎぃ!借り手の立場弱すぎる!とか色々言いたいことはありますが、
家探しから学んだ重要なことを1つ挙げるとすれば、
生活基盤が安定しないのは本当に辛い
ということです。
健康であること、安心して住める家があること、これって本当に幸せなことなんですねぇ(誰)。